毎年1月から3月は、翌年春夏向けの糸・素材の国際見本市が目白押し。PITTI FILATIもそんな大きな展示会の1つです。例年であれば出張参加していても、今年は新型コロナウイルスの影響でリアル展がキャンセルとなってしまい、落胆している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Photo: Pitti Immagine Filati 86 Media Gallery
目次
まずは、PITTI FILATI(ピッティ フィラーティ)展について、おさらいしていきましょう。
PITTI FILATIは、正式名がPitti Immagine Filati。イタリア・フィレンツェで行われている、糸とニット素材の国際見本市で、年に2度開催されています。
Photo: Pitti Immagine Filati 86 Media Gallery
今春は、次のような内容で開催が予定されていました。
前回開催時(86回)の実績データも見てみましょう。
(出典:JETRO展示会情報 https://www.jetro.go.jp/j-messe/tradefair/detail/108374)
日本国内のアパレル・ファッション業界の商品企画、デザイナー、素材・資材調達担当者にとっては、Premiere VisionやSPINEXPO、Intertextileと並んで、トレンドや最新のコレクション、商品情報を収集するならば、必ず押さえておきたい国際展のひとつではないでしょうか。
事実、世界中からバイヤーや一流ブランドの担当者が詰めかけるイベントということで知られています。
というのも、開催地であるイタリアの糸がたっぷり展示されていて、全体としてのクオリティの高さもピカイチなのです。展示は、どこのブースもアート的な雰囲気がある、こだわりの空間で、美しいカラーバリエーションが目を楽しませてくれます。
Photo: Pitti Immagine Filati 86 Media Gallery
Photo: Pitti Immagine Filati 86 Media Gallery
Photo: Pitti Immagine Filati 86 Media Gallery
Photo: Pitti Immagine Filati 86 Media Gallery
Photo: Pitti Immagine Filati 86 Media Gallery
また、「Knit Club」と呼ばれるエリアがあるのもご存知ですか? ここは企画提案型のニットメーカーが出展している場所で、バイヤーとの商談の場としても利用されています。
Photo: Pitti Immagine Filati 86 Media Gallery
このように人々を魅了している展示会なのですが、今年もPitti Filatiのリアル展はキャンセルとなってしまいました。イタリア閣僚理事会議長令(DPCM)の意を受けてとのことなので、仕方がありませんね。
主催者側は、徹底した安全衛生管理のコントロールの元、開催することに意気込みを見せていましたし、#SaferWithPittiというハッシュタグを用いたプロモーションもおこなわれていただけに、残念です。
しかし、デジタル形式での開催はなされるということで、今年もオンラインで盛り上がっていきたいと思います。
PITTI FILATIのバーチャル開催は、Pitti Connectという、出展者である糸メーカーと来場者となるバイヤーを繋ぐデジタルプラットフォームで行われます。今回は、リアルでの開催が見送られるということで、4月初旬までフェアシーズンの最新コンテンツが提供されるようです。
ロゴ、最新のInstagram投稿や、サイトへのリンクといった基本情報は無料で閲覧できますが、ビデオ、ムードボード、ルックブック、プレスリリースといったコンテンツは登録者や購入者のみ、仮想ショールームは出展者の許可が必要なエリアとなります。
大変充実していて、興味深い内容ですね。アパレル・ファッション業界の展示会や、商品やサービスのデジタルシフトは避けては通れないものであり、ようやく本格化の兆しが見えてきているということが感じられます。
これまでは、リアルの展示会に出向くか、昔から付き合いのある商社を挟むかなどして、糸やニット素材を探していた方がほとんどでしょう。ですが、今後は、オンラインで直接メーカーと繋がり、物理的な移動をすることなく情報を集め、よりスピーディーに良い取り引きができる時代がやって来ます。
今回は、PITTI FILATIのバーチャル展示会について触れましたが、他にもオンラインで国内外の糸を探す方法があるのをご存知ですか?
それは、yarnbank®という糸データ検索WEBサービスです。
既に世界73カ国のユーザーが利用しているグローバルなサイトで、ユーザー登録&利用は、すべて無料です。
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yarnbank®は、糸に特化した世界初のデジタルプラットフォームで、糸検索、閲覧の機能のほかに、メーカーへ直接問い合わせするためのフォームもあります。さらに、糸のデジタルデータが無料でダウンロードし放題です。
糸のデジタルデータは、糸をスキャナで読み込み、データ化したもの。商品企画時に作成するバーチャルサンプルに活用することができます。本物の糸を使ったデータでシミュレーションすることで、よりリアルなバーチャルサンプルが作れるところは、大きなメリットでしょう。
つまり、気に入った糸を見つけると、その場で糸のデジタルデータを無料で「持ち帰り」、即座に自社の商品企画で「お試し」することが可能となります。その結果次第で、その糸を購入するかどうか決めれば良いのですから、余計な買い物や、購入後の「思っていたのと違う」という状況を避けることができます。
下記ビデオでは、yarnbank®からデジタルヤーンをダウンロードして、デザインソフトでバーチャルサンプルを作成するまでの過程が紹介されています。
yarnbank®は、日本語、英語、中国語、イタリア語に対応しているので、ブックの検索も日本語メニューを使えばお手軽です。トレンドのものだけでなく、定番品もカバーされているところも嬉しいです。
そういう意味では、年2回のトレンドを重視した展示会と並んで、日頃から頼りになる常設展示会のような存在かもしれません。
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