メタバースとファッションのコラボがアパレル業界の常識をくつがえす!ブランドの事例もご紹介

2023/04/05 9:39:11


皆さん、こんにちは。ファッション・アパレル業界の未来を救うお役立ちサイトwearware(ウェアウェア)です。

今メタバースは、仲間とコミュニケーションをとる、仕事をする、買い物をするといった生活の場として広がりを見せています。メタバースとは超越(meta)と宇宙(universe)を合わせた造語で、インターネット上の仮想空間のことですが、さまざまなプラットフォームやサービスが登場し、それらは次世代SNSとしても頭角を現しています。ファッションとの相性も良く、アパレル業界でも注目を集めています。今回は、メタバースとファッションのクリエイティブなコラボレーションについて、事例を交えながら人気の秘訣を探ります。

メタバース×ファッション

 

メタバースはアパレル・ファッション業界で注目を集めている?

メタバースの発展により、デジタル上にリアルとは別のコミュニティや世界観が存在するようになりました。そこで活動するための分身となる自身のアバターや洋服を用意する上で、デジタル上でのファッションは必要不可欠な要素になっています。 

メタバースの次世代SNS

メタバースの次世代SNS、「Bondee」Bondee公式サイト(https://bondee.net/main)より引用

メタバースで自分のアバターを作成して友達と密なコミュニケーションを図ることができる、次世代SNS、「Bondee」が人気を博しています。「あつまれ どうぶつの森」のような世界観も親しみやすさの秘訣。Twitterでつぶやくのはハードルが高い、Instagramのストーリーで文章を書くのは大袈裟すぎる、といった些細なつぶやきをポロッとこぼしたいときにぴったりなプラットフォームです。BondeeはクローズドSNSで、友達は50人までという制約があるため、インフルエンサーが存在しないのも斬新です。特別感や親密さは、浅く広くの付き合いでSNSに疲れた心を癒す深い繋がりを生み出す可能性も秘めています。

 

アバターは“大切なもう一人の自分”

ソフトバンク

ソフトバンクニュースサイト(https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20221130_02)より

「Bondee」のようなメタバース上では、新しいもう一人の自分として存在することができます。現実世界で好きな服を着て自己表現をするように、メタバース空間でもアイデンティティの一部となるファッションは重要になってきています。そこに注目したブランドが次々にデジタルファッションを手掛け始めているのです。

 

 メタバースが人気な理由

メタバースは、リアルでは再現できないような世界観まで表現することができる自由度の高さがあります。また、バーチャルストアは現実世界のような感覚で店舗体験ができるにも関わらず、物理的な垣根を超えることができるため、ビジネス販路ともなりえます。メタバース空間での生活が当たり前になるには、ソフトハード共にまだまだ技術的な進歩が必要ではありますが、未来の社会を形作る大きな可能性を秘めているのも事実です。そんなメタバースの人気の理由をご紹介します。

人種、性別、身体を超越した多様性が現代にマッチ

mocopi

PR TIMESプレスリリース(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000881.000030268.html)より

mocopiは軽量でスマホアプリとの連携だけで実現可能なモーションキャプチャ装備。メタバース空間上でもリアルに近い動きが手軽にできるフルトラ装備の1つ。

メタバース内では、現実世界での物理的な制限が存在しないため、身体障害があっても自由自在に動き回ることができます。また、人種や性別といった概念が存在しないため、なりたい自分になることができます。リアルなコミュニティでの障壁を超えて、自由なアイデンティティを確立させることができます。

 

 ゲームとの親和性が高い

あつまれどうぶつの森

あつまれ どうぶつの森公式サイト(https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html)より

最近人気のあるゲーム、「FORTNITE(フォートナイト)」「Minecraft(マインクラフト)」「あつまれ どうぶつの森」なども実はメタバースです。コロナ禍で外に出られなかった時期、ゲームというバーチャル空間上に友達と集って連絡を取り合う事ができました。メタバース×ゲームは大変親和性が高く、オンラインゲームの延長上で気軽に参加できることが人気の理由です。
 
 

アパレルがメタバースに参入するメリット

メタバースは消費者にとってももちろん魅力的ですが、ブランド側にとっても参入するメリットはあります。そして、今後ますます発展していくことが予想されています。

顧客のエンゲージメントUP

ザ・スーツカンパニー

青山商事株式会社ザ・スーツカンパニーのバーチャルショップ(https://www.uktsc.com/cont/virtual_store/21aw.html)より。360度空間に陳列された商品は一覧性が高く、没入感もある。

メタバース空間で買い物ができるアパレルショップが誕生しています。リアル店舗のようにバーチャル店舗を自由に歩きまわって商品を選んだり試着したりできるため、ECサイトに比べて顧客の満足度が高くなりやすいようです。スタッフがバーチャル上で接客したり、アバター同士でコミュニケーションをとったりすることもでき、リアル店舗とECサイトの中間的な立ち位置として新しい顧客体験を創造しています。

 

コスト削減

ZEPETO

アジア最大規模のメタバースプラットフォームアプリ、ZEPETO公式ホームページhttps://web.zepeto.me/ja)より。現実世界で展開するブランドのデジタルコレクションも購入することができる。

メタバース上で使用される服は、商品データの作成、販売、取引、流通など、すべてデジタルで完結します。原料素材が必要ないため廃棄も存在せず、輸送も不要なことからCO2排出もなし。SDGsが叫ばれる時代にマッチしており、大変サステナブルです。

サステナブルな社会を実現するためにアパレル業界や個人ができる取り組みについては、こちらの記事をご覧ください。

 

新規顧客の獲得

ロブロックス

世界中で大流行しているゲーミングプラットフォーム、Robloxの公式Instagram(https://www.instagram.com/roblox/)より

今後、ファッション販売のメインターゲットとなっていくのは、ネット上で長時間過ごすことに慣れているデジタルネイティブ世代です。彼らはECサイトでのショッピングやゲーム内でのアイテムの購入なども日常的におこなっており、メタバース上でアパレル製品を購入することにも抵抗がありません。新たな顧客として、こうしたZ世代やアルファ世代にアプローチすることは有効なのです。

 

新たな収入源になる

アルファユー

KDDIプレスリリース(https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2023/03/07/6588.html)より

これまでの現物のみの商品に加え、メタバース内でデジタル商品の販売をすることで商品に付加価値を付けたり、収入源のアップにもつながります。また、メタバース上でイベントを開催したり、広告の出稿をしたりすることで、新規顧客の獲得ができるほか、デジタル上で新たな収入が生まれます。


メタバースに参入するアパレルブランドの事例10選

では、実際にどのようなブランドがメタバースに参入しているのでしょうか。取り組み内容や特色が違う10ブランドをピックアップしてみました。

BALENCIAGA(バレンシアガ)

バレンシアガ

フォートナイト公式Youtube(https://youtu.be/vzPsevyvPqM)より

バトルロイヤルゲーム「フォートナイト」と高級ファッションブランド「BALENCIAGA(バレンシアガ)」がコラボし、ゲーム用のバーチャルファッションとリアル用のファッションを販売しました。その他にも、オリジナル製作のゲーム内でコレクションを発表したこともあります。

 

Dolce&Gabbana(ドルチェ&ガッバーナ)

ドルチェ&ガッバーナ猫

Dolce&Gabbana公式Instagramhttps://www.instagram.com/p/Cbh4VnfNEo-/)より

Dolce&Gabbana(ドルチェ&ガッバーナ)は、NFT(Non-Fungible Token(ノンファンジブル・​トークン):​偽造不可な鑑定書・​所有証明書付きのデジタルデータのこと)のコレクションを発表したところ、総落札額が6億円に達しました。2022年のメタバースファッションウィークにてランウェイに登場したのは猫で、こちらも注目を集めました。また、後述する2023年開催のメタバースファッションウィークでは、UNXDとコラボし、デジタルウェアラブルのコンペティション「Future Rewind」を開催することを発表しています。

 

NIKE(ナイキ)

ナイキランド

NIKE オフィシャルサイト(https://nike.jp/nikebiz/news/2021/11/22/4956/)より

NIKE(ナイキ)」は2021年末、オンラインプラットフォーム「Roblox」内に没入型3D空間「NIKELAND」をオープンしました。ナイキランドでは、アバターにナイキのウェアやシューズを着用させておしゃれをしたり、敷地内でバスケットボールやテニスなどのスポーツアクティビティを楽しんだりすることができます。また、アプリ上で足のサイズを測り、計測結果をもとにユーザーに最適なシューズをレコメンドするサービスも提供しています。

 

GIVENCHY(ジバンシイ)

ジバンシィ

GIVENCHY公式サイト(https://www.givenchybeauty.com/jp/%E3%83%A1%E3%82%BE%E3%83%B3/givenchy-beauty-house-roblox.html)より

GIVENCHY(ジバンシイ)は、任天堂のゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」の世界でキャラクターが着用するマイデザインにアイテムを提供しました。2022年にはRobloxにて「Givenchy Beauty House」という自社ブランドをイメージしたエリアをオープンしています。遊び心に溢れたユニークな体験を通じて、ユーザーひとりひとりの個性と美しさを最大限に表現できる場を目指しているようです。

 

Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)

ルイヴィトン

メンズノンノ(https://www.mensnonno.jp/lifestyle/116028/area02/)より

Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)は、創業者ルイの生誕200年を記念して、ゲームアプリ「LOUIS THE GAME」を開発しました。14歳のとき故郷を立ち、2年の歳月をかけて徒歩でパリに辿り着いたルイの旅をもとにゲームが作られており、時を超えて存在する6つの架空世界を舞台にアクション満載の冒険を楽しむことができます。アプリ内に隠されているNFTアートも注目を集めています。

 

RTFKT(アーティファクト)

アーティファクト-1

RTFKT公式Instagram(https://www.instagram.com/rtfkt/)より

メタバース・NFT×デジタルファッションの分野において存在感を増しているのが、「RTFKT(アーティファクト)」です。スニーカーブームで多くの人が転売目的でスニーカーを購入し流通させている状況を見て、創業者のスティーブン・ヴァジリーはデジタルスニーカーのブランドを作ったそうです。2021年にブロックチェーン上でおこなったバーチャルスニーカーのオークションでは、7分間で600足、約3.2億円もの売上げを出し、一躍有名になりました。

 

VARBARIAN(バーバリアン)

バーバリアン

VARBARIANオフィシャルサイト(https://varbarian.official.ec/)より

VARBARIAN(バーバリアン)」はメタバースとリアル両方で着られる服を作っているWeb3.0時代のファッションブランドです。ファッションアイテムを「着るもの」ではなく「価値を保有するもの」として捉える新しい見方が生まれてきた中、NFTとファッションの親和性の高さに着目しました。さらに、現実世界でもデジタルと同じアイテムを着用できればという逆の発想をもとに、「メタバースとリアルの両方で着られる服」というコンセプトが誕生しました。

 

BEAMS(ビームス)

ビームズ

BEAMS公式サイトプレスリリース(https://www.beams.co.jp/company/pressrelease/detail/645)より

BEAMS(ビームス)」は世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」に何度も出展しています。アバター用3D衣装と実在商品をリンクさせ、バーチャルとリアルの垣根を超えたファッションの楽しみ方を提案しています。さらに、バーチャルショップの中で実際に社員がバーチャル接客をしたことで、リアル店舗への集客にもつながりました。

また、島精機製作所とKDDIが開発した「XRマネキンfor APEXFiz®」では、バーチャルサンプルを活用した新たな顧客体験を提供しています。KDDIの「XRマネキン」を活用することで、島精機製作所のデザインソフト「APEXFiz®」で商品企画・デザインしたバーチャルサンプルや製品を360度好きな角度から立体的に確認できます。 これにより、店舗に行かなくてもARで目の前に商品を表示したり、製品コンセプトに合ったVR空間で製品の情報や世界観を伝えたりすることができるようになり、販売促進につながります

 

 

ADASTRIA(アダストリア)

アダストリア

PR TIMESプレスリリース(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001630.000001304.html)より

ADASTRIA(アダストリア)」は、2022年の夏に開催されたイベント「JM梅田ミュージックフェス2022 SUMMER」にて、初めてメタバースに参入しました。こちらのイベントは大阪梅田の街がメタバース空間で再現され、アバターとして参加すると音楽ライブやアーティストとのバーチャル握手会、トークショーなどさまざまなコンテンツを楽しめるというものです。アダストリアは、自社ブランドの「RAGEBLUE(レイジブルー)」と「HARE(ハレ)」のアイテムをアバター化し、着せ替え用の衣装を来場者に無料で提供しました。

 

ANREALAGE(アンリアレイジ)

アンリアレイジ

ANREALAGE公式Instagram(https://www.instagram.com/anrealage_official/)より

細田守監督の「竜とそばかすの姫」の劇中で、主人公が作った仮想空間上の歌姫「ベル」のドレスを、「ANREALAGE(アンリアレイジ)」のデザイナー森永邦彦さんがデザインしました。さらに2022年春夏のパリコレでこちらのコラボ作品をリアルとバーチャルの洋服で発表し、販売したNFT作品11点は総額5,000万円で落札されました。

 

メタバース×ファッションのコラボレーションは今後も加速する

ファッションアイテムの捉え方や価値観が変化していく中、NFTで生まれたファッションが先行して販売され、現実世界でも着てみたいと後追いでリアルな衣服が作られる、という逆の発想も珍しいことではなくなりそうです。

ここで、今注目を集めているメタバース関連のイベントやサービスをピックアップします。

メタバースファッションウィーク

メタバースファッションウィーク

Decentraland公式サイト(https://events.decentraland.org/)より

2022年にVRプラットフォームのDecentraland(ディセントラランド)で開催された第1回メタバースファッションウィーク。エトロ、トミーヒルフィガー、ドルチェ&ガッバーナ、ボスなど計50のブランドが参加しました。2023年は328日~31日に開催され、期待が高まりました。日本からもMetaTokyo株式会社が参画し、日本から世界へ向けたデジタルファッションの取り組みをされています。

 

メタバースファッションフェア

メタバースファッションフェア

ファッションワールド 東京 公式サイト(https://www.fashion-tokyo.jp/spring/ja-jp/about/meta.html)より

2023年45日~7日にファッションDX EXPO春が開催されました。デジタルファッションやメタコマース熱が急速に高まる中、メタバースに関わるあらゆる製品、開発、活用に特化したゾーンが新設されています。

 

FASHION TECH TOKYO

FASHIONTECHTOKYO

FASHION TECH TOKYO公式サイト(https://www.fashiontech.tokyo/)より

株式会社キングビートとソフトバンク株式会社のグループ会社であるリアライズ・モバイル・コミュニケーションズ株式会社が、革新的なファッションテックサービス「FASHION TECH TOKYO」を立ち上げました。両社の技術力を活かし、VRAR、メタバース向けの3Dデジタルファッションの制作や3Dファッションショーの実施ができるサービスとなっています。

 

トーキョーガールズコレクション

トーキョーガールズコレクション

トーキョーガールズコレクション VIRTUAL TGC公式サイト(https://virtualtgc.girlswalker.com/)より

トーキョーガールズコレクションのバーチャルTGC2023224日から2023331日まで開催されました。スマートフォンやタブレットから無料で入場することができ、アイテムをゲットして自身のアバターを着替えさせたり、会場内で開かれるイベントに参加したりして楽しむことができました。

 

アパレルのメタバース参入を加速させるバーチャルサンプルとは

本記事ではアパレル業界とメタバースのコラボレーションについてごご覧いただきましたが、ファッションブランドがメタバース上で展開するデジタルのファッションアイテムは、どのようにして作られているのでしょうか。

実は、メタバース上ではなく現実世界でのファッションアイテムも、企画段階のデジタル化によりバーチャルサンプルと呼ばれるデジタルデータやビジュアルが活用されています。

中でも、島精機製作所が販売しているデザインソフトAPEXFiz®を使えば、例えば素材である糸自体の凹凸によって輪郭やビジュアルが大きく左右されるようなニットのアイテムも、リアルの商品サンプルと変わらない高精細さでシミュレーションすることができます。実物の糸を使ってシミュレーションしたバーチャルサンプルは、現物サンプルの代わりとしても十分活用できるクオリティです。

 

メタバースやデジタルでのファッションは、まだまだ近未来的なイメージを持っている方が多いかもしれません。ですがファッション・アパレル業界では、DX化で業務効率を改善する取り組みも広まっています。また、今後はリアルとデジタルの両方向へブランド展開することがより一般的になっていくかもしれません。

 

wearwareはファッションデザインのデジタル化を応援しています。

次回の更新もお楽しみに!

Tags: バーチャルサンプル

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