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生地シミュレーションで企画業務のDXを加速しよう!―織物・丸編み・タオル・刺繍シミュレーションを一挙大公開―

作成者: wearware|2022/02/25 0:24:33

ファッション業界のデジタル化を促進するためのソリューションを全6回でお届けしていますが、第5回目の今回は、織物・丸編み・タオル・刺繍の生地を作る方法についてご紹介します。デザインソフトを活用した生地設計やシミュレーションについて説明します。さらに、SDS®-ONE APEXシリーズで作成された織物、ニット、丸編み、タオル、刺繍の素材データがダウンロードできるお役立ちサイトも紹介していますので、ぜひアクセスしてリアルな生地画像をゲットしてください。

当記事の内容は、島精機製作所が主催のウェビナーを参考にしています。
全6回のウェビナー動画の閲覧と資料のダウンロードは下記サイトよりお申込みいただけます。
 
 
 

織物・丸編み・タオル・刺繍シミュレーションにおすすめのデザインソフト

デザインソフトSDS®-ONE APEXシリーズで、ニットウェアやニット小物などのバーチャルサンプルを作成する方法について、第1回第4回の記事で取り上げました。これまでは主にニット製品について紹介してきましたが、今回はニット以外の製品について紹介していきます。SDS®-ONE APEXシリーズでは、織物や布帛、パイル生地、刺繍などのシミュレーションもでき、ジャカード柄やストライプ柄など、さまざまなデザインのバリエーションを作成できます。

今回の記事では、織物・丸編み・タオル・刺繍のシミュレーションにおすすめのデザインソフトSDS®-ONE APEXシリーズの使用を前提としていますデザインソフトを活用した生地シミュレーションについてより詳しく知りたい方は、下記より資料もダウンロードしていただけます。本記事とあわせてご覧ください。 

 
またバーチャルサンプルについては、こちらの記事で解説しています。 
 

織物生地をシミュレーションしよう

SDS®-ONE APEXシリーズでは、ドビー、風通織、多重織などさまざまな織物シミュレーションがおこなえます。今回はベーシックなチェック柄の作り方を見ていきましょう。
 

参考画像を元に柄を作成しよう

チェック柄を作るには色々な方法がありますが、ここでは参考画像をもとにデザインをおこなう便利機能を紹介します下図のように、合成した参考画像をトレースすることで、感覚的に経糸と緯糸を配列できます。コピー・反転などの便利ツールも活用すれば、さまざまなチェック柄をクイックに作成できます。
 
 
さらに組織柄も自由にデザインできます。オリジナルの織組織を作成することもできますが、デザインソフトSDS®-ONE APEXシリーズには700点ほどの織組織がデフォルトで搭載されていますので、その中からお好みのものを選ぶこともできます。
 
デザインと組織柄が完成したら、いよいよシミュレーションです。SDS®-ONE APEXシリーズの大きな特徴は、実際の糸の毛羽感や風合いが反映されたイメージを作れるところです。実際の糸をスキャンしてデータ化したものを使ってシミュレーションをするため、糸の毛羽感や風合いが反映されるのです。また、柄や配色、糸を変えて、短時間でさまざまなバリエーションのバーチャルサンプルを作成することができ、企画検討を効率よくおこなえます。

 
 

カレイド機能を使って柄を作成しよう

チェック柄をイチから作成したい場合に便利な、「カレイドチェック」という機能を紹介します。「カレイド」とは、英語で万華鏡という意味なのですが、その名の通り、万華鏡の原理で柄を作ることができる機能です。画像を用意し、下記画像にある直線の位置や傾きを変えることでチェック柄が自動的に作成されていきます

詳細については、下記のダウンロード資料をご参照ください

 

丸編み生地をシミュレーションしよう

丸編みデザインの工程を見ていきましょう。今回はカットソー生地でよく見られる、マルチボーダーを作ってみます。ボーダー柄を作る専用のツールで、色やピッチを設定しながら、自由にデザインをおこなえます。

織物同様、糸データを使用してシミュレーションを実行できます。スラブ糸やメランジ糸、杢糸など、糸を変えてバリエーション展開することも容易です。

 

タオル生地をシミュレーションしよう

タオルデザインの工程を見ていきましょう。まずは用意した図案を読み込みます。次に図案の色を登録します。今回はピンク・グレー・紺色の3色です。

それから基準となるパイルの密度を設定すると、デザインのベースとなるドット画像に自動変換できます。パイルの密度はフェイスタオルやバスタオルといったアイテムからも選択できるので、タオルの設計に馴染みのない方でも簡単に操作できます。

シミュレーションの際も、さまざまな設定をおこなえます。たとえば下図では、ピンクと紺色のパイルをミックスすることで、グレーに近い色合いを表現していますね

 

刺繍をシミュレーションしよう

デザインソフトSDS®-ONE APEXシリーズでは、用意した図案を元に刺繍のイメージをシミュレーションすることができます。ステッチ幅を設定したり、総針数を概算することもできます。

刺繍シミュレーションは、実際の製品企画においてデザイン検討に活用できるほか、プリント図案としても使用できますプリント図案として活用する場合は、実際には刺繍できない糸を使ってシミュレーションすることもでき、バーチャルサンプルならではのデザインができあがります。

今回は図案の刺繍表現を紹介しましたが、文字などの刺繍もシミュレーションできますし、衣服の画像にロゴや名前の刺繍シミュレーションを合成するといった使い方もできます。

 

生地画像プレゼント 

ここまで紹介してきた素材シミュレーション、実はSDS®-ONE APEXシリーズ以外のソフトとの連携もスムーズです。

織物の場合は生地のシミュレーションを実行する際に、各種マップ画像およびU3Mファイルを出力できます。出力したファイルを普段使っている汎用3Dソフトに読み込むと、テクスチャデータとして使え、生地の自然な凹凸感が驚くほどリアルに表現できます

下記サイトからはSDS®-ONE APEXシリーズで作成された織物、丸編み、タオル、刺繍、そして横編みニットの素材データがダウンロードできます。また織物については各種マップデータ(U3Mファイル形式)もダウンロードが可能です。ぜひご活用ください。

 
 
 
U3Mについて詳しく解説された下記の記事もぜひご覧ください。
 

まとめ資料プレゼント

ここまで、織物・丸編み・タオル・刺繍のシミュレーションについて取り上げてきました。ここで本記事にて紹介した各種生地シミュレーションについて、さらに詳しく解説した資料を用意しました。下記よりダウンロードして、社内での情報共有などにご活用ください。 
 

 
 

生地シミュレーションで企画業務のDXを加速しよう

今回紹介したさまざまな生地シミュレーションのイメージは、スワッチとして確認できるだけでなく、3Dバーチャルサンプリングの生地素材としても活用できます。作成した生地シミュレーションを、既にお使いの3Dソフト(CLO3DやBrowzwearなど)でモデリングした服にマッピングすることで、よりリアルなバーチャルサンプルが作成できます。

シーズンごとの企画段階でバーチャルサンプルを活用すると、無駄なサンプルを作るコストや時間を削減できます。また、バーチャルサンプルは手軽にバリエーションを増やすことができるため、実サンプルを作成するよりも、簡単に何度も企画検討をおこなえます。また商品の量産を始める前にバーチャルサンプルをECサイトに掲載して予約販売を行うことで、需要に応じた生産量の調整が可能です。過剰生産による大量廃棄や、人気商品の品切れによる販売機会ロスも回避できますね。バーチャルサンプリングの活用は、業務の効率化だけでなく、サステナブルなモノづくりにも貢献するのです。

 

SDS®-ONE APEXシリーズについて

最後に、SDS®-ONE APEXシリーズについて簡単にご紹介します。
SDS®-ONE APEXシリーズは、島精機製作所という横編機メーカーが開発した、横編み、織物、プリント、丸編み、タオル、刺繍などのテキスタイルデザインや柄、配色の作成、シミュレーションに特化したソフトウェアを搭載するデザインシステムで、ファッション業界をはじめ、さまざまな業界で活用されています。
 
SDS®-ONE APEXシリーズを使って社内でバーチャルサンプリングを取り入れるためのスムーズな運用方法については、以下の記事をご覧ください。成功事例をもとに詳しく解説しています。
 
 

SDS®-ONE APEXシリーズのサブスクリプションサービスAPEXFiz®

SDS®-ONE APEXシリーズから、サブスクリプションサービス「APEXFiz®」のご紹介です。SDS®-ONE APEXシリーズと同様、企画・デザインから配色検討、リアルなファブリックシミュレーション、製品の3Dバーチャルサンプルまで作成可能。企画側と生産側をデジタルで繋ぎ、リードタイムの短縮と環境に優しいモノづくりを実現します。
 
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APEXFiz®の開発秘話はこちら。 

ファッション業界のデジタル化に役立つノウハウを一挙公開!<シリーズ全6回の概要>

wearwareでは、ファッション業界のデジタル化を促進するためのソリューションを全6回のシリーズでご紹介しています。今回はシリーズ第5回目をお届けしました。ぜひ他の回の記事もご覧ください。
 
さらに、全6回のウェビナー動画の閲覧と資料のダウンロードは下記サイトよりお申込みいただけます。
 
 
 
第5回目のまとめ資料は、下記からダウンロードしてご覧ください。