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ファッション業界のDX化を牽引するSHIMA Datamall™とは?

作成者: wearware|2024/07/30 0:00:00

企画に役立つデジタルコンテンツWEBサービスSHIMA Datamall™をご存じでしょうか?ニットデザインを考える際に特におすすめのサービスです。これまでアナログでおこなっていた作業を効率化したい、企画に使う情報や画像などのデータを素早く集めたい実用的なデータが欲しい、そんなニーズに応えてくれるSHIMA Datamall™について詳しく解説していきます!ファッション業界のDX化に役立つ情報も併せてお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

ファッション業界のDX化とは?

昨今、DXという言葉はあちこちで聞かれるようになっていますが、アパレル・ファッション業界はDX化が遅れている業界と言われています。実際に生地を触らないと判断がつかない、試着しないと着心地やサイズがわからない、接客が属人化されているといったさまざまな理由があります。そんな中、コロナ禍で加速してきたDX化についてご紹介していきます。

DX=デジタルトランスフォーメーションとは?

DX=Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)とは、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」(経済産業省のデジタルガバナンス・コード2.0より)とされています。つまり、IT化やデジタル化に対応することによって、ビジネスモデルを変革し、企業の競争力アップや生産性を向上させるための取り組みです。

 

ファッション業界におけるDX化の進展

では具体的に、ファッション業界ではどのようなDX化が進んでいるか紹介していきます。

●商品企画
デザイン業務はアナログではなくデザインデータ集や仕様書作成ツールを活用
3Dバーチャルサンプルを作成して画面上でデザイン検討

●製造工程
品質管理(QC)や製品ライフサイクル管理(PLM)をデジタル化して効率化
CADやバーチャルサンプルのデータを活用した企画と生産の間のスムーズな連携

●販売促進
バーチャルファッションショーやAR/VRといった技術を活用
アプリやWEBサイトなど
を活用して個人に合わせた商品提案

●販売
管理システムで仕入れや在庫などの情報、顧客情報をデジタルで一括管理
ECサイトや店頭での顧客行動をビッグデータ解析して販売を効率化
店舗のデジタル化によってバーチャルショップの作成や
デジタルカタログの活用

各工程でDX化を進めることで、時間短縮や効率的なモノづくりが可能になり、新しい販売の形を実現できるので顧客満足度もアップします。

アパレル・ファッション業界のDX化の事例を紹介した記事もぜひご覧ください。

デジタル化に役立つノウハウをまとめた記事も下記からご覧いただけます。ウェビナーの視聴もできますので、ぜひファッション業界のデジタル化を促進するためのソリューションをご覧ください。

 

ニット企画をDX化するSHIMA Datamall™とは

ファッション業界のDX化にもさまざまなものがあることを前章でご紹介しましたが、なかでもニット企画のDX化に大変役立つ、SHIMA Datamall™についてご紹介していきます。


SHIMA Datamall™は、ニットの編み機を製造する島精機製作所が提供している、デジタルコンテンツのWEBサービスです。このサービスは、ファッション業界の中でもニットに特化しており、ニットのデザイン柄や3Dパターンのデータ、オリジナルニットサンプルの編成データを検索、閲覧、購入することができます。

 

SHIMA Datamall™で何ができる?

SHIMA Datamall™のアカウント登録は無料です。8,000点以上もあるデータから気になるキーワードで検索し、ニットのデザインや柄を探せるので、企画にかかる時間を削減できます。

島精機製品ユーザーはデータを購入して、編み機用のプログラミングデータを活用したり、バーチャルサンプルが作成できるデザインソフトAPEXFiz®にてシミュレーションしたりできるので、効率的なモノづくりがおこなえます。データを活用することで、アパレルメーカーとニットメーカー間のコミュニケーションにも役立ちます。

 

SHIMA Datamall™の主要機能と利点

こちらの章では、機能や活用するメリットを詳しくご紹介していきます。 

効率的な情報収集

SHIMA Datamall™に掲載しているデータは次の3種類あります。

ニット製品

島精機製作所で作られたオリジナルニットサンプルが多数公開されており、素材は何を使っているか、どの編み機で編むことができるか、また編成のテクニックや特徴などを詳しく見ることができます。
検索では、ゲージや、アイテム、組織・柄といった項目などから絞り込むことができるので、企画の参考となる製品サンプルが見つけやすく、情報収集の時間短縮につながります。

ニット柄

ケーブル、リンクス、メッシュといった編み柄から、ジャカードで表現するアニマル柄、花柄といったデザイン柄までたくさんのニット柄が公開されており、組織や柄の名称を選んで検索ができます。こちらを活用すれば、雑誌やWEBの画像検索でデザインを探す必要はありません。

3Dベース

デザインシステムSDS®-ONE APEXシリーズにおいてバーチャルサンプルを作成する際に利用する、モデルにさまざまなアイテムの型紙があらかじめ着装された状態の3Dデータで、レディース、メンズ、キッズ、ベビー用のデータが公開されています。ターゲットやアイテム、ディテールなどからイメージに合う3Dベースを検索できます。ダウンロードして、丈やシルエットを変更したり、他のアイテムと組み合わせたりといったアレンジも可能です。

 

ニットデザインの効率化

前章で紹介したように、ニット製品や、ニット柄、3Dベースを効率よく検索できるSHIMA Datamall™ですが、島精機製作所の製品ユーザーはさらにメリットがあります。

島精機製作所の製品ユーザーは、所有している製品に応じて、それぞれのデータを購入することが可能です。例えば、ニット製品では、編み機用のプログラミングデータを購入でき、気に入ったニットサンプルのデータを活用することで、一からプログラミングデータを作成する必要がなく、製品づくりの効率化を図れます。

デザイナーがSHIMA Datamall™でデザインを選び、ニットメーカーにその品番を伝えることで、デザイナーのイメージを具体的に共有しやすく、モノづくりのコミュニケーションもスムーズに進みます

ニット柄や3Dベースは、データを購入すると、デザインシステムSDS®-ONE APEXシリーズおよび、デザインソフトAPEXFiz®にて活用することができます。一から3Dのデータ作成をしなくても、SHIMA Datamall™にあるデータを活用し、アレンジしながらオリジナルのデザインを作っていく方が圧倒的に時短ですし、難易度も低くなります。これに、ニット柄から選んだ編み柄を適用することで、本物と見間違うほどのリアルなバーチャルサンプルを作成可能です。

SHIMA Datamall™を活用し、バーチャルサンプルを作成することで、サンプリングのコスト、時間、糸などの材料の無駄を削減することが可能となり、サステナブルな製品開発を支援します。

※3Dデータは3Dオプションを利用の場合のみ有効

 

SHIMA Datamall™を活用したサステナブルなモノづくりの流れ

次は、実際にSHIMA Datamall™を活用したバーチャルサンプル作成の流れをご紹介していきます。

①    まずはSHIMA Datamall™に登録(無料)

②    どのような製品を作りたいか、「ニット製品」で情報収集をしてイメージを固める
③    「3Dベース」で作りたい製品イメージに近いデータを購入してダウンロード
④    「ニット柄」で使いたい編み柄を購入してダウンロード
⑤    ダウンロードしたデータをAPEXFiz®でアレンジしてデザイン作成

※データの購入は、島精機製作所の製品ユーザーのみ可能

例えば、SHIMA Datamall™で見つけたこちらの製品サンプル。

編み機用プログラミングデータを購入して編成することも可能ですが、アレンジをしたい場合は、3Dベースやニット柄からイメージに近いデータを探します。

3Dベースを購入してダウンロードすると、APEXFiz®で3Dデータと型紙データを開くことができます。

丈の長さやシルエットをアレンジできるので、一からパターンを引くよりも簡単です。シルエットが完成したら、柄の検討に移りましょう。

SHIMA Datamall™からダウンロードしたニット柄や、ライブラリにある柄を組み合わせながらデザインをおこなっていきますが、画面上で、3Dの状態で確認できるので大変便利です。また、デザインをしている裏側では、編み機用のプログラミングデータも作成されており、これは生産時にも活用できます。

デザインが決定したら、糸を選んでシミュレーションします。

ここまでリアルなバーチャルサンプルを作成できるので、十分にファーストサンプルとして活用することができます。これにより、現物でのサンプリング回数を減らし、サステナブルなモノづくりを可能にします。

さらに島精機製作所は、yarnbank®という世界の糸データを検索・閲覧・ダウンロードできるWEBサービスも無料で提供しています。糸データをダウンロードしてSDS®-ONE APEXシリーズでのバーチャルサンプリングに活用でき、糸データは実際の糸をスキャナで読み込みデータ化したものなので、より実物に近いリアルなバーチャルサンプリングを可能にします。シミュレーションが気に入れば、直接糸メーカーへの問い合わせや実物の糸の購入も可能です。こちらはSHIMA Datamall™と同じアカウントで利用することができるのもうれしい点です。

糸が変わると同じニット柄でもイメージが変わりますね。実際に編む前にこのようなイメージが画面上で確認できるのです。

リアルなバーチャルサンプルを作ることができる、APEXFiz®について詳しく知りたい方はぜひこちらの記事をご覧ください。

 

yarnbank®についてはこちらの記事で詳しく説明されています。

効率的でサステナブルなモノづくり

いかがでしたか。ニットのデザインに携わる方はとくに、SHIMA Datamall™を活用してみたくなったのではないでしょうか。現在おこなっているモノづくりをデジタル化してもっと効率的に、そして地球環境に優しいサステナブルなモノづくりをおこないたい方はぜひSHIMA Datamall™を活用してみてください。

SHIMA Datamall™のアカウント登録は無料です。こちらから登録して企画の効率化を進めましょう! 

サステナブルなモノづくりについてもっと知りたい方はこちらの記事もご覧ください。